ゴルフ場が会員からお金を預かる預託金会員制度は、他の国ではあまり採用されていない日本独特の制度です。会員はゴルフ会員権の購入時に、ゴルフ場に預託金を預けます。このお金はゴルフ場の資金源として活用され、クラブハウスの建設や修理、コースのメンテナンスなどに利用されます。会員がゴルフを楽しむために必要となるさまざまな資金に利用されるのが、ゴルフ会員権の付随して預託したお金です。

ゴルフ会員権を購入した会員は、預託金を預けることになります。元を辿ればこのお金はゴルフ場の建設資金などに利用されたもので、新規会員から預託されたのち、一定期間後に返還されるルールとなっています。会員側からするとあくまでも預けたお金であり、返還要求を行う権利があるのも特徴です。また、ゴルフ会員権の売買に伴って譲渡され、市場で取引されています。

預託金制度で運営されているゴルフ場の会員権には、優先利用権と預託金返還請求権が設定されており、これらはまとめて譲渡可能です。自分が持っているゴルフ会員権を売却した場合には、この2つの権利をセットで次の持ち主に引き渡すことになるでしょう。新しい持ち主は、自分の権利としてゴルフ場への返還請求も可能です。契約期間の経過後に返還請求ができる点においても、新規入会をした例と同様になっています。

なお、預託しているお金は課税対象外ですが、会員権の譲渡自体は課税対象となっているため、税金の支払いには注意が必要です。